わがまま姫♀



「…そうだね」

「じゃ、姫央さんをおかりますね」

「…あぁ」



姫央は8人と共に、俺の横を通りすぎていった。



俺も振り返らず、歩き出す。



……ムカつく。



なにが姫央さんだよ。



姫央さん、姫央さん、うるせっつーんだよ!(←関係ないとこにキレる)



気持ち悪い敬語だし。



あのグループのリーダー的存在な奴。



確かアイツ、津戸尚輝(つとなおき)だった。



奴の笑みが、俺を余計にイラつかせる。



津戸グループ(※勝手に命名)。



しかも最後に見せた、姫央の顔。



「あぁ~もう、なんなんだよ!」



髪をくしゃくしゃ掻き回す。



イライラがおさまらない。



1人トボトボ、津戸の笑みを思い出してはズカズカと、校舎裏に向かった。




< 229 / 566 >

この作品をシェア

pagetop