わがまま姫♀
「はぁ…」
溜め息がたえない。
「どうしましたか?やっぱり体調が悪いんじゃ…?」
そう言った津戸が、あたしのおでこに手を当てようとした時…
“ぱしっ”
「?!」
「触んな…!」
上から聞こえた声に、顔を上げる。
な、流!?
大きく肩を揺らし、少し息のあがった流。
だけど顔は、誰がどう見てもご機嫌ななめ。
いやななめどころか、もはやこれは垂直だ。(←?)
「…ちょっと来い。話がある」
「え、ちょ…?!」
あたしは流に強引に腕をつかまれ、教室から連れ出された。
連れて来られたのは、人気もなく静かな校舎裏。
誰もいない。
「…あのさ」
??
あたしに背を向けたままの流。
いつもとあきらかに、様子が違う。
話って…なに?