わがまま姫♀
そんなのいやだ。
“ドンドンッ”
さっきとは違い、激しくドアがノックされた。
誰だよ…?
静かに落ち込まさせてくれっつーの。
あたしの中では、人生最大の精神的ダメージうけてるんだから。
「……誰?」
間をあけて言った途端、勢いよくドアがあいた。
「?!」
ビックリして布団から顔を出すと、意外にも意外すぎる人物がそこにいた。
「……っ…」
しばらく声が出せず。
沈黙の末、あたしはたえられなくなり、布団に再び潜り込んだ。
だってだってだって!
そこに立っているのは、今まさにあたしの中で、大問題になっている人。
そしてあたしの、元婚約者。