わがまま姫♀
再びキーキー声を発する椎野。
だからうるせえっての。
「どうせ表だけの婚約なんでしょ?そんなの続くわけないのよ!」
「へっへへーん!」
椎野に向かって、得意気な笑みを見せる加藤。
…嫌な予感。
的中率は99%
「残念でした~!姫央と今沢くんは、心の底から愛し合う真実の婚約者になったのよ!」
「…いや、なんで遥が自慢げなの」
「真実の婚約者だってさ、よかったな流!」
「…いや、よくはねーよ」
それに加藤、お前声がでかいんだよ。
これでクラス全体に知れ渡ったこと間違いなし。
学校中に広まるのも、あと多くて1日程度だな。(←すごい)
「うそ~?!」
……残念ながら本当です。
「今の聞いた!?」
……聞きたくなくても聞こえただろ?
「本当に、お互い好きになったってこと?!」
……そういうことになりました。
「「………」」
「あは、ゴメン姫央!あたし地声が大きいからさぁ」(←反省しない人)
「まぁ、いいんじゃん。広まるのも時間の問題だったしさ」