わがまま姫♀
なんだよ、直人は加藤の味方かよ。
「よくないわよっ!あたしの流くん取らないでよぉ~」
いや、いやいやいや!
俺=椎野のモノ。
違うから!
なに勝手に、私物にまぜ込んでんだよ!
「椎野さ、もっと周り見ろよ。他にいい男たくさんいんだろ?」
おっと。
ここで直人、椎野の説得に入ったのか。
「いないわよ、流くん以上なんて…!」
「いるじゃん、ここに」
そう言って直人は、自分を親指で指す。
「「「……(固)」」」(←流・姫央・遥)
……え…(寒)
やっぱ、11月だからか。
冷たい風が俺達の間を通り抜けた。
「…寒い」
「…だよね」
「…冬だからかな」