わがまま姫♀
陽向は、ぴょんぴょん跳びはねながら、スキップでテラスを出ていった。
陽向の彼女の家が、大手ブランド会社だったのはさすがに驚いたけど。
そのおかげで、あたしも陽向も好きな人と一緒にいられる。
流とも、めでたく両思いになれたし。
最近はいいことだらけだ。
ふぅ…。
これでやっとお昼寝が出来る。
あたしはゆっくりと目を閉じた。
─────………
───………
「……おい」
どれくらいたっただろう。
「…おい、起きろ」
多分5分もたっていない。
だってあたし、寝た記憶ないんだもん。
「いい加減起きろ、アホ」
それなのに、もう起こされるなんて。
だけどこの声は、きっと…