わがまま姫♀



「は、ちょっ、えぇ?!」



どこ行く気なの!?



流は戸惑うあたしをお構いなしに、ドンドン歩いていく。



そして、あたしの家の前に止めてあった車に乗る。



「では、出発します」



あたしに行き先を教えられないまま、車は出発した。



「どこ行くの?!」

「その辺」



いや、どの辺だよ!



いきなり来てなんなの!?



強引にもほどがあるよ!



走ること20分ほど。



あたしたちの乗った車は、駐車場に停車した。



どこ…?



「行くぞ」

「うあっ」



また強引に腕をつかまれ、車から出て歩く。



「……あ」



流は急に立ち止まり、手を離した。



なに…?



「間違えた」

「え」



< 266 / 566 >

この作品をシェア

pagetop