わがまま姫♀
あたしが返事をしないうちに、流はあたしの手首をつかみ、走り出した。
せっかくカップルムードだったのにな。
って、残念がってる場合じゃないけどね!
しばらく走り、やっとのことで迷路から抜け出せたあたし達。
めちゃくちゃ疲れた。
こんなに走ったのは、何年ぶりだろうか。(←17でそれはヤバい)
…そうだよ。
運動不足だよ!
…と、安心したのもつかの間。
「姫央さーん!」
迷路の中から津戸の声が聞こえた。
「…ちっ。ひつこい奴」
流も、イライラをおさえきれていないご様子。
たしかにひつこい。