わがまま姫♀
「……っ…」
「なんで泣く?」
「うっさい…泣いてない…!」
なんだかあり得ない現実に涙が出た。
流は、すごいよ。
「……素直じゃねーの」
そい言って流はフッと笑うと、再び顔を窓の外に向けた。
そうだよ。
これがあたしだよ。
でもアンタが選んだんでしょう?
この可愛くないあたしを選んだのは、他の誰でもないアンタだよ。
もう、「いらない」って言われたって、離れてやんないからね。
覚悟しといてよ。
“グゥー…”
「?!?!」
やっばあ…!!
お腹なった!!!
流に、き…聞こえた…?
「…泣いたり、お腹鳴らしたり、忙しいなお前」
「んなっ、なによっ!!あたしじゃないよ!!」(←さすがに無理がある)