わがまま姫♀
頭がボーッとする。
「出よ」
火照った体が冷えないように、素早く服を着て部屋に戻った。
“ガチャ”
「………」
……流?
流の姿がない。
トイレかな。
「……わっ」
奥へ進むと、ソファーで横になってる流がいた。
…寝てる。
いつも警戒心が強そうで、あたしにさえ、隙をあまり見せない流が寝てる。
人の気配にも気付かないなんて。
手には、あたしが読む女性雑誌。
……ふふふ。
なんでこんなの読んでんの?
しかも、一緒に寝てやるとか言って先に寝てるし。
「……バカ」
今度は文句言わせないからね?
あたしは、ちゃんと覚悟してたきたんだもん。
「………」
ベッドから毛布を抜き取り、寝ている流にそっとかけた。
もう、あたしだけで寝るからねっ!?
もう知らないからねっ?!