わがまま姫♀



頭がボーッとする。



「出よ」



火照った体が冷えないように、素早く服を着て部屋に戻った。



“ガチャ”



「………」



……流?



流の姿がない。



トイレかな。



「……わっ」



奥へ進むと、ソファーで横になってる流がいた。



…寝てる。



いつも警戒心が強そうで、あたしにさえ、隙をあまり見せない流が寝てる。



人の気配にも気付かないなんて。



手には、あたしが読む女性雑誌。



……ふふふ。



なんでこんなの読んでんの?



しかも、一緒に寝てやるとか言って先に寝てるし。



「……バカ」



今度は文句言わせないからね?



あたしは、ちゃんと覚悟してたきたんだもん。



「………」



ベッドから毛布を抜き取り、寝ている流にそっとかけた。



もう、あたしだけで寝るからねっ!?



もう知らないからねっ?!



< 369 / 566 >

この作品をシェア

pagetop