わがまま姫♀



ベッドに1人で入り、目を固くつぶる。



普段はまったく聞こえてこない時計の秒針の音が、部屋中に響く。



あたしは、どーすればいいのでしょうか?



部屋に流がいるせいか。



それとも熱のせいなのか。



眠たくない。



「………」



あたしは上半身を起こし、ソファーの方へ目を見る。



ジー…。



いくらガン飛ばしてみても、睨み付けても、笑顔向けても。(←キモい)



流はいっこうに起きる気配なし。



無視だよ無視。(←違)



あたしはベッドから出て、流にソロリと近づいてみる。



普段寝る時、怖くて電気は消せないから、今も部屋は明るいまま。



近付かなくったって、流の顔は十分見えるんだ。



だけど、体が勝手に動いてしまう。



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