わがまま姫♀
田辺の事となると、顔を真っ赤にして照れ出す千果。
「頑張れよ」
「う、うん…」
アイツをもう、姫央に近づけさせたくはない。
これが俺のエゴだとしても。
「千果さん、そろそろお時間の方が…」
誰かが千果を呼ぶ。
「分かった。じゃあまたね、流くん!婚約おめでとう!」
「…どーも」
俺の返事を聞くと、千果は立ち上がり帰っていった。
ふぅー…。
ほんっとに騒がしい奴。
田辺とお似合いだろ。(←根拠なし)
千果がいなくなり静かになった。
俺はふと携帯を開き、時刻を確認する。
「…1時過ぎ」
なにやってんだアイツ。
なにがなんでも遅すぎる。
着替えだけだぞ?
どれだけ着るつもりだよ。