わがまま姫♀



遥は完全に興奮状態。



「あたし、今沢くんに文句言ってやる!!」



そう言って流の元へ向かい出す遥を、あたしは慌てて引き止める。



「ちょっと待って、遥!」

「なに!?」



あたしの声に遥が足を止めて振り返る。



「…その、実はさ」

「???」



遥は顔で、「速く言え」と言わんばかりに急かす。



「…忘れてた」

「は!?」



遥が鬼へと、進化していっている気がしてならない。



「どっちが!」

「…お互いに」

「はい!?」



実は2人とも、プレゼントという存在を、キレイさっぱり忘れてまして。



だって、存在感ないのが悪いよ。



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