わがまま姫♀



─────…………
────………



「……おー…」



………。



「…姫央…!」



……んん??



「姫ー央!!いい加減に起きなさいっ!!」

「ぎゃっ?!」



わぁーーお。



また今日は、一段と迫力がおありです。



一瞬、鬼がいるのかと思った。



朝起きると、目の前で仁王立ちする人がいた。



「あれ、なんでお母さん…?」



いつもは牧原が起こしにくるのに。



「牧原が何度起こしても、あなた起きないからっ!」

「あぁ…そう」

「そう…じゃないっ!時間見なさい?」



最後だけが冷静なお母さんが、いつになく怖い。



ゆっくーり、ゆっくーり、時計に目をやる。



これでもかってぐらい、ゆっくーりと時計を見たのに、あたしの目には凄い勢いで数字が飛び込んできた。



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