わがまま姫♀
「…だから、お前がババアになっても好きだっつってんだよ」(←恥ずかしさからキレる)
「えぇ…!?」(←「好き」の部分が強すぎて、ババアは耳に入って来なかった)
みるみるうちに赤くなる姫央の顔。
「……ありが、とう…」
うつ向いて、お礼なんて言う。
そんな姿でさえも、今は全てが貴重なんだと実感する。
「……俺、明日朝早いから帰るな
「うん…」
俺は体を離し、背を向けドアへ向かう。
「……流!」
いきなり名前を呼ばれ、足を止めてゆっくり振り返る。
「……っ」
瞬間、俺の唇に柔らかいものがあたっていた。
驚きすぎて、瞬きすら忘れていた。