わがまま姫♀
怖いくらいのこの暗さ。
妙に声が近く聞こえるこの空間。
なんともいえないこの密着感。
「ここどこよ?!」
なんで2人っきりで、しかも密着してんの?!
「ば、バカっ、暴れんな!
さっきからおとなしく聞いてりゃ、バカだのアホだの!
言いたい放題言いやがってさ(怒)
「暗すぎ!どこよここは~!」
「…掃除ロッカー」
「ろ…ロッカー!?」
なんでそんなとこに入ってんの!?
「田中に見つかっても良かったのかよ?」
そ、それは…。
まぁ、あのままだったら見つかってたのは確実けど。
「いくらなんでも、掃除ロッカーはないでしょ!?」
「じゃ、今すぐ出てっても、俺は一向に構わないけど」
「……っ」
顔は見えないけど、今沢がニヤリと笑った気がした。