もう少しだけ、あなたのそばに
秋は、私の膝の裏と背中に手を回すと、私を持ち上げ抱っこしたままソファに座り、私が泣き止むまでずっと背中をさすってくれた。
「もう、大丈夫です。」
やっと、涙が止まった。
何時までも秋に抱きついているわけにもいかず、そう言って秋の膝の上から降りようとしたとき、私の体をグイッと引っ張る秋の腕。
また、最初の形に戻されてしまった。
「花憐、ベッド行こうか。」
秋がそういうときは、私を抱く時。
私の返事を待つことなく、私を抱き上げて、ベッドに連れて行く。
途中、
「秋、・・あの・・・シャワー」
「無理。待てない。」
すぐに却下されてしまった。
ベットの上に私を寝かせると、すぐに秋も私に覆いかぶさるように近づき、短いキスからだんだんと深い熱いキス。
私の舌に秋の舌が絡まり、水音だけが静まり返った部屋に響いていた。