【短編】不器用なあたし達の愛の証
仕事を頑張っている蓮が好きだから、いつでもあたしより仕事を優先させる蓮に不満は持たないようにしてきた。
ただでさえ社会人と大学生という微妙な距離があるんだから、これ以上の距離をつくらないように色んなことを我慢してきた。
大丈夫、ドタキャンなんていつものことじゃないか。
こんなことでいちいち萎えていたら、この先やっていける気がしない。
気持ちを落ち着かせてもう一度蓮からの受信ボックスを開いて、本日何回目かのため息をついた。
なんていうか、負のループ。
あたしらしくないことくらい、分かってるけど。