【短編】不器用なあたし達の愛の証




「なんで、帰るの朝になるって…」



「お前、俺がどんだけ急いで仕事終わらせたと思ってんの?」




蓮の、荒い息づかい。



ここまで走ってきたの?




「お前のことだから絶対寝てねえだろうと思って、急いで帰ってきてみたら予想通りだわ」



「寝てたし、蓮のチャイムで起きたの」




まあ、バリバリ起きてましたけど。




「嘘つけ」



「本当だし」



「バーカ」




こういうところだ。



蓮のこういうところが、あたしを蓮から離れられなくする。



< 9 / 13 >

この作品をシェア

pagetop