もう一度君にKISS




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「ん〜〜〜っ!

ひま〜〜〜っ!」





扇風機の前で叫ぶ私は、

かなりの暇人です。




昨日の散策で分かったこと。

ここには何にも無いってことだけ。




「なんかすることないかなぁ.....」




ポツリと呟いた声は、近くで針仕事をしていたおばあちゃんに届いていたらしい。





「昨日言ったびっくりするところ、見つかったのかい?」





あー、そういえば見つけてないや....




「まだ見つけられてないよ。どんなところだかも分かんないのに見つけられないって。

それよりさ!
すっごい綺麗なところ見つけたの!」



「綺麗なところ?
いったいどんなところだい?」



「見渡す限り1面、ひまわりが咲いてるひまわり畑があったの!」





昨日の景色を思い出してうっとりする私。





......!



そーだ!!





「ちょっとごめんおばあちゃん!
出かけてくる!!」





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