【BL】秘密の生徒会長さま…の恋人!?




「慎理、起っきろー!」


耳元で出された大声に、俺は飛び起きた。


「うるせーよ、バカ湊!」
「授業中寝てる方が悪いんだよ。もう放課後だよー。」
「…へ?」


言われて教室を見渡せば、誰の影もなかった。


「い、いつの間に……」
「見事な睡眠の深さ、さすが慎理!」


馬鹿にしたように湊は笑った。


「出ただけマシだろ。」
「いやいや、これだけ寝たら、出てないのと一緒だから。」


それにしても、と湊は俺の前の席に腰掛けた。



「最近は全然教室に来なかったのに、どういう風の吹き回し?」
「別に何となくだよ。」
「ふーん……。」


疑いの眼差しが向けられ、湊が再び口を開きかけた瞬間、教室のドアが開いた。



「――慎理、」


聞き心地のよい声。


「――聖弥!?」


ドアを開けたのは、聖弥だった。



< 11 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop