【BL】秘密の生徒会長さま…の恋人!?
「今日はさぼってなかったんだ?」
「あ、おう。たまにはな…」
そう、と笑って聖弥は俺の後ろからフェンスに向かって歩を進めた。
「どうしたの?おいでよ。」
自分が座った横をぽんぽんと叩いて、聖弥は微笑んだ。
俺はどこかぎこちなく歩いて、聖弥の隣に腰を下ろす。
クスッと笑われたのは、この際、気にしないでおこう。
座り込んでも特に何か会話をするわけじゃなく、聖弥は流れる雲を見ていた。
先に沈黙に堪えきれなかったのは俺。
「あー……っと……あのさ」
「ん?」
何か話題はないかと思案する中、頭を掠めたのは昨日の出来事だった。
「聖弥って委員やってんだよな?何の委員なんだ?風紀委員とか?」
「どうして?」
「いや、何となく。あ、もしかして生徒会長だったりしないよな?」
「――どうして?」
その問いは何故だか咎められているような強い口調だった。