お熱いのがお好き?



ーーーこれで桐島ちゃんのこと、忘れられそう……





ラウンジ&バー[白樺]で、帰り際にカレンは確かにそう呟いた。


その聞き捨てならないセリフに麻紀は、

「ちょっとカレン、待ちな!」

とスケバンがインネン付けるみたいに彼女を呼び止めた。


「もう〜麻紀さん、なんすか?早くカレン、マー君としたいのにぃ」


眉間にシワを寄せ、トイレを我慢するみたいにもじもじするカレンを麻紀はもう1度、目の前に座らせた。


「あんた、今、桐島ちゃんって言わなかった?
桐島ちゃんって当時ローズマリーストア鶴見店の主任だった桐島清志?」


麻紀が顔面を引きつらせて訊くのに、カレンは実に明るく答えた。


「そうすよ!カレンは桐島ちゃんに、女の子のイッチバーン大切なバージンあげたの〜。

桐島ちゃんだーい好きだったから、抱いてって頼んだの。

それから4回くらいエッチしたかなあ?桐島ちゃんってば、見かけよりずっとテクニシャンで、痛かったのは、1回目だけ。
すっげえ濃厚で、めちゃめちゃ尽くしてくれるから、カレン、もうめろめろ…


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