お熱いのがお好き?
「駄目よ!飲むの!
すごく効きそうじゃない。
私の分はちゃんとあるんだから、清志は清志でちゃんと飲んで!
ベストを尽くすべく、やれることはやらないと!」
そう熱く語った後、瓶の蓋を開け、勢いよく、かあっと一気に赤まむしを飲み干してみせた。
「もう…今日はこんなもの飲まなくても大丈夫そうなんだけどなあ!」
男にしては、小柄な清志だけれど、脱ぐと案外筋肉質だ。
スタミナにも、ほどほどに自信がある。
仕事も順調に行っていることだし、また本来のペースを取り戻せる気でいたのに。
麻紀には逆らえない。
涙目になりながら、ヤケクソ気味にパチッとドリンクの蓋を開けた。
ー-ー1時間後…
初夏の風が気持ち良かった。
上を見上げれば、雲ひとつない夏空が広がっている。
残念ながら、隣りのビルの壁と日よけのシェードに遮られて四角い限られた範囲でしか見る事が出来ないけれど。
「はあ〜気持ちいい…」
[宮古]を訪れた麻紀と清志は、気怠くバルコニーに設置された露天風呂に入っていた。
もちろん、サービスとして用意されていた泡風呂の素を使った。