お熱いのがお好き?

特に、異国の血が入っているカレンの目の形は素晴らしく完璧だ。

思わず、同性の麻紀も見惚れてしまうほどに。

睫毛もバサバサ音を立てそうなくらいに長い。


彼女の大きな瞳は、薄暗い店内の照明の灯りを反射し、星のように輝いていた。


それを見ているうちに、なぜだか麻紀はイライラしてきた。

1杯目のジョッキを50秒で飲み干し、2杯目をオーダーしたところで、カレンに早速、説教を始めた。


「カレン、あんた自分のこと、どう思ってるわけ?」


組んだ腕をテーブルに乗せ、身を乗り出す。


「あ、はい…」


麻紀の勢いにカレンは俯き、長い睫毛を瞬かせた。


「ハタチの若さであんな胡散臭いおっさんと不倫なんて、どうかしてるわ。
私があんたなら、モデル事務所とか入って、ニューヨークのど真ん中に立ってやる、とか野心燃やしてるね。

だいたい、あのおっさんのどこがいいわけ?金持ってんの?」


ビールでピザを流し込みながら、ホロ酔い気分で若い娘に説教するーーー


すごく気持ちがいい。初めての経験だ。

清志とのローションプレイにも、勝るとも劣らない。

クセになりそうだった。




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