お熱いのがお好き?
クールな感じの彼は、カレンの方には目もくれず、間違いなく、麻紀の方をじっと見ているではないか!
甘いほうの彼はカレンの方を狙っていると見えて、彼女に笑いかける。
彼らの間で、こんな会話が交わされたに違いなかった。
『俺はロングヘアーの若い方にするよ』
『じゃあ、俺はぽっちゃり系のまとめ髪の彼女にするわ。俺、あんまし若い娘、苦手だし』
麻紀の目はハートになる。
(ごめん〜…清志、でもこれ浮気じゃないから…ただ、一緒に飲むだけだから…)
心の中で麻紀が清志に手を合わせたその時。
「悪いんだけどぉ、今夜はガールズトークナイトなんだあ。
久しぶりに逢ったお友達だしぃ。
だから、ゴメーン!じゃあね!」
カレンが彼らの方に片手をヒラヒラと振り、笑顔で、爽やかに言い放ったのだ!
ギャア!と麻紀は心の中で絶叫した。
(なんて事言うの!もったいなあい!
何がガールズトークよ〜あんたの不倫話など、どうでもいいっちゅうの…)
「….そうなんだ。邪魔しちゃってごめんね。じゃ、ゆっくりガールズトーク楽しんで」