出会いは偶然じゃなくて運命


私の出場したリレーは先輩のおかげで1位!

さすがだよ。

でも、次も私の縦割りは勝てるよ。
だって、お兄ちゃんが走るんだもん!

「あ、お兄ちゃん頑張ってね!」

『こんなの余裕で勝てるわ。』

退場すると、近くにお兄ちゃんがいたので話しかけた。

わかるけど、その自意識過剰みたいなところ、治したほうがいいと思うよ。

『博音、負けんなよー』

『負けねーよ。お前よりかっこよく終わってやる』

お兄ちゃんと颯太先輩のやり取りを聞いていたら、

『あ、綾。さっきなんかあった?』


と、先輩が聞いてきた。

「え。どうしてですか?」

『いや、落ち込んでるように見えたから。なんもないならいいよ。』

先輩、遠くにいたのにわかるんだ…!
そんなに落ち込んでたんだな、私。

「大丈夫です!ありがとうございます!」

と笑いかけると


『…おぉ。』


ん?先輩、顔が赤い…

「先輩、顔が赤いですよ?疲れました?」

『なっ!赤くねーよ!っいいから!お前は博音の応援してろ!』

な、何よ!

心配しただけじゃんかー。

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