出会いは偶然じゃなくて運命


『な、ちげーよ!』

『ふふふっ。素直じゃないお兄ちゃんも可愛いわねー♪』

「なんだかよくわからないけど、行ってきます!」

真っ赤な顔のお兄ちゃんを不思議に思いながら家を出た。

お兄ちゃんも可愛いとこあるんだね(笑)

下に行くと匡くんが待っていてくれた。


「ごめん!待たせた?」

『いや、今来たとこだから。おはよう』

「っ。おはよう!」

なんて。

なんて素敵な笑顔…

2人で行こうとした時、

「あ。『颯太先輩。』

『おー。匡じゃん。なんでここいんの?』
そう言って私を見た。

『…へー。付き合ってんの?お前ら?』

「つ、つ、つ、付き合ってませんよ!変なこと言わないで下さい!行こう!匡くん!」

『あ、うん。じゃ、さよなら。』

『おー。』

なんなの。いきなし。
やめてよね。恥ずかしくて匡くんと話できなくなっちゃうじゃん!

『綾ちゃん?大丈夫?』

「あ、うん!大丈夫だよ!いきなしあんなこと言い出すからびっくりしちゃって!あははは。」

『…俺は別に嫌じゃなかったけどな。』

「え?何か言った?」

『いや、なんでもないよ!それより、早く行こうか。』

「そうだね。2人を待たせちゃう!」

よかった。普通に話しながら行けそうだ。

駅に着くと、もう2人がいた。

『おっせーよ、2人ともー!』

ハイテンションな裕翔。

『わりー。ちょっと遅れた。』

『綾、おはよう。』ニヤニヤ

ニヤニヤするな、のんちゃん!


「おはよう。のんちゃん。」

ガシッと肩を掴まれて

『後で話し聞かせなさいよ?』


怖いです。いつもののんちゃんじゃないです。怖いです。

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