出会いは偶然じゃなくて運命


『嫌だった?』

「いえ…嫌じゃないです…照」

絶対私、今顔が真っ赤だ。

匡くんと2人だけの観覧車。

む、無言…


『あのさ。』

「はいっ!」

『そんなに緊張しないで(笑)やっぱりみんなで乗りたかった?』

「ううん!2人でも楽しいよ?」

『綾ちゃんってさ…裕翔が好きなの?』

「え?裕翔?まさかー(笑)裕翔は親友って感じかなー!」

『そっか…。』

「うん。」

あれ。なんだ、この空気。

ど、どうしよう。

なんか変なこと言ったかな。

『今日さ、颯太先輩に俺たち付き合ってんのか聞かれたじゃん?』

「え、あ、うん。」

『俺、別に嫌じゃなかったよ。付き合ってんのって聞かれて。』


ドキドキドキドキドキドキ

『俺のことはどう思ってる?綾ちゃん』

「え、どうって…」

『俺のことも裕翔みたいに友達と思ってる?』

「あ、あの、そのっ!あの…」

『ふはは。ごめん。いじめすぎたわ。俺から言う。俺は綾ちゃんが好きだよ。友達としてじゃなくて、1人の好きな人として見てる。』

ねぇ。

これは夢じゃないよね?

『…綾ちゃんは?』


「っ。1人の好きな人して見てます。」

ポロッと涙が出た。

悲しいじゃなくて、嬉しい涙。

「ずっと匡くんが好きだったよぉ泣」

『うわ。泣くなよ!』

「嬉しいんだよぉ泣」


『あ、あ、』

「うん?ぐすっ」

『あ、綾。俺と付き合って下さい!』


あ、



綾だってー!!!!!


「…はいっ!」


ね。神様。

これ以上ない幸せをくれてありがとう。


< 36 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop