出会いは偶然じゃなくて運命


その日の帰り道、匡が急に言い出した。

『なぁ、今日俺ん家こない?』

「えっ⁉匡ん家⁉」

『親いないんだ。来たことなかったろ?』

いや、ないけど。

中2の私でさえ、バカな私でさえ、それは大人の階段を登ることで、ちょっと危険だって知ってるよ!

『いいだろ…?』

「っ!う、うん…」

そんな、そんな顔で言われたら

行っちゃうじゃないですか…照


あぁ、やっぱり匡が好きなんだなー。


匡の家に行くことになり、いつもの通学路とはちょっと違うけど、そんなこと気づかないくらい緊張してた。


『どーぞ。』

「お、おじゃまします!」

『はは。緊張しすぎ。親いないって言ったじゃん!』

「そ、そうだけどさ!」

匡に連れられて部屋に行くと、

「わー。綺麗な部屋だね。ちゃんと片付いてる!」

『どんだけ汚い部屋だと思ったの?(笑)』


そうそう。この笑顔が好きなんだよー

「えへへ。結構汚い部屋だと思ってた」

『正直だな(笑)…こっちきて。』



ベットに座って私を呼ぶ匡。

ドキドキドキドキ

ゆっくり側に寄って行った。
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