出会いは偶然じゃなくて運命
入学式の次の日の朝、教室に入ったら博音がニヤニヤしながら寄ってきた。
「なんだよ、気持ちわりーな。」
『お前、綾の婚約者なんだってな!ぶっ!』
は?
「はぁ?綾って誰だよ?」
『俺の妹。』
…は?
「いや、まてまて。昨日初めて会ったのに婚約者ってなんだよ。しかも、俺に婚約者いたとか知らねーし。」
『お前とか綾、幼稚園一緒らしくてさー。2人はラブラブの仲だったらしいぜ?俺ら兄弟か?いいねー。楽しいねー。』
「知らねーよ!てか、俺とお前の妹が幼稚園一緒なら俺ら一緒だったわけ?」
『あー。俺は違う幼稚園行ってた。なんかさ、母親が綾に可愛い制服着せたいとかなんとかで幼稚園違ったんだ。意味わかんねーよな。』
「変な家族だなー。俺はお前の妹なんて覚えてねーぞ?」
『ま、そう言うと思ったよ。あー。面白かった!』
大事な妹に婚約者って聞いてなんも思わなかったのか不思議だった。