幼馴染の甘くない愛情Ⅱ
「ごめん、ありがとう」
しばらく泣き続けたあたし。
明菜はあたしが泣き止むまで
抱きしめてくれていた。
幸い人通りの少ない廊下。
「いいけどさ、その顔で教室戻れる?」
「う゛…無理かも」
「ははっ、だよね!待ってて、明菜鞄持ってきてあげるから今日は帰りなよ」
「…うん、そうする」
とてもじゃないけど
授業を受ける気にはなれないし
拓篤と亮にもこんな顔見せられない。
「……はぁ」
明菜が教室に戻っている間
あたしは廊下にうずくまっていた。