幼馴染の甘くない愛情Ⅱ
「なんでてめぇがいんだよ」
「えー瑠奈ちゃんと約束してんだもん」
「あ?瑠奈、まじかよ?」
戸田君に向けられていた鋭い視線が
一気にあたしに向けられる。
咄嗟の事に声が出なくて
あたしは思いっきり首を横に振った。
「だとよ、大晟帰れ」
「え~今日約束したのにもう忘れたの?」
「行くなんて言ってない!」
抗議のつもりだった。
あたしは戸田君となんて
遊ぶ気ないんだからっていう。
「あ?瑠奈てめぇ、いつ大晟と話したんだよ?」
凍り付くような声に
全身の血の気がサーッと引くのが分かった。