youth!!


「じゃあ私もー!」
るりちゃんもせっせと靴下を脱ぎ出す。


「冷たーい!気持ちいいー!」
向こうでは早速海に入った美保が1人で叫んでる。


6月の海は結構まだ冷たい。

私もローファーと靴下を脱いで、カバンと一緒においておく。
「山田さんも行こ!」

「行く。」

とりあえず2人で美保とるりちゃんが脱ぎ捨てたものとカバンをはじっこによけて置く。

それから美保とるりちゃんのとこまで走る。

「わっ、冷た‥」
思っていたよりも冷たい水。

「ほーらよ!」
ビシャッ。

美保が山田さんに水をかける。

「わっ、ばか。最悪!」

得意そうに笑う美保。
「ふっふっふ。どうだ私の‥」
ビシャッ。
「山田さんのばか!うちそんなに水かけてないじゃん!」

「先に手をだした方が悪い。」
山田さんを怒らせたら終わりだ。
まったく容赦ない。

2人はガチで水かけ合戦をはじめた。


「あの2人って子供だよね‥」
「ねー、ほんとに。」

くすくすと笑うるりちゃん。

「あ、綺麗な貝殻!」
「ほんとだー!可愛い!るりちゃんいいなー。」

ピンクのハートの貝殻。
小さくて丸くて、すごく可愛い。

「あげるよー。夏海ちゃんの夏の恋が叶いますようにってことで!」
「いいのー?じゃあお礼にるりちゃんにも貝殻を探してあげよう。」

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