youth!!
24
「俺にすればいいのに。」
「清水‥?急にどうしたの。」
「俺、夏海が苦しんでるの見るの辛いわ。俺ならそんな風にしない。」
これって、遠回しな告白??
「‥ん。いやでも、それとこれとは関係ないっていうか‥」
私の頭はパニックだ。
突然の急展開についていけないでいる。
「あいつ‥なっちゃんがいるのに元カノとあんなことしてんだよ?許せるの?」
「‥許せない。ひどい!」
「そうだよ!」
私はいつかの日を思いだす。
美保やるりちゃんや山田さんとこの海にきた日。
皆で大声で叫んだっけ‥
私は海に向かって走りだした。
ローファーと靴下も脱ぎ捨てる。
「夏海!待てって‥どうしたんだよ」
そんな清水の声を無視する。
しばらく砂浜を走ると、波打ち際についた。
私は気にせず
ザブザブと水に入る。
膝あたりまでつかった頃だろうか‥
急に後ろから手が伸びてきて、抱きしめられる。
「きゃ‥なにすんの清水!」
「お前っ、いくら失恋したからって自殺はないって‥」
清水は息を切らしてる。
私は最初この状況が飲み込めないでいた。
が、わかった瞬間大笑いする。
「なに笑ってんだよ‥ほんと焦ったんだから。」
「ははっ、ごめんごめん!大丈夫!入水自殺とかしないから。ただ、海入って思いきり叫びたかっただけ。」
「え!?急に裸足で走りだしたもんだから‥ほんとにびっくりさせんなよー。」