youth!!
私は半分くらいになってしまった炭酸を飲む。
ぬるい。
「さっきさー、なっちゃんがそのままどっか行っちゃうと思ったんだよ。」
「?」
「いや、なんか、海岸をずっと歩いてるからそのまま‥みたいな。だから走って追いかけてきたってのもあった。」
「なにそれー。海くんに声かけられた時ちょうど引き返そうと思ってたよ。」
「うん。そうだよね。」
沈黙がながれる。
そこまで気まずくはない。
気になったことをきいてみる。
「海くんの両親はさー、この町の生まれ??」
「え、そうだけど、なんで??」
「いや、名前がね、海だから。私は夏の海ってかいてなつみなんだけど、この町出身の母が、夏の海みたいにキラキラしてほしいって思って名前つけたんだって。だから海くんもそういう感じかなぁ?って。」
「そうそう。俺の親も、海のように広くおおきな男になってほしいからとかなんとか言ってた。」
笑いながらそう話す。