youth!!

6



その日の放課後、さっそく作戦をたてるという3人を置いて、どうしても用事があると言って私は図書館へと急いでいた。


そういえば、お祭りのことで精いっぱいで、海くんのこと皆に話してなかったなぁ‥
まぁまた今度でいいか。


久しぶりにわくわくしてる。
修学旅行の前の晩のような
文化祭の準備をしている時のような

不思議な気持ち。
お祭りに花火大会‥できたら、ちょっとすごいかも。
最初は乗り気じゃなかった私。
でも今は‥


図書館につく。

でもとりあえずこのタオルを返さなきゃ。
この間私が座っていた席へと向かうとその向かいに海くんが座っていた。

「海くん。」
私は声をひそめて声をかける。

海くんは顔をあげると、笑顔になる。

「タオル、ありがとね‥」
そう囁いてタオルを机に置いて行こうとした。

と、手首を掴まれる。

??

海くんがノートになにか書いて見せる。

"時間ある?"

私はコクコクと頷く。

すると海くんは勉強道具を片付けてカバンを持つと、図書館の階段をあがっていく。
私もそのあとをパタパタとついていく。


上には休憩所しかないはずだけど‥
休憩所で話すってこと?

すると海くんは休憩所を奥まで突き進む。
全てきれいに閉められているカーテンを一つめくると外につながる扉があった。

「こっち。」
手招きされる。

海くんは扉をあけて外にでる。

外‥?なにがあるのかな?
私もつづいて外にでる。


「わぁーっ!すごい!めっちゃ綺麗!」
坂道の1番上にたっている図書館。
そのテラスからは夕日に照らされて今までみたことないほど綺麗な海が見えた。

藍色と瑠璃色とオレンジ色が混ざって不思議な色の海。

「すごいだろー?」
得意そうな海くん。

「すごいすごい!!あ、ってかこのテラス、勝手にでていいの?」

「んー‥わかんないけどほら、自販機置いてあるし、ベンチもあるし、多分大丈夫じゃん?」

夕方の風が心地よい。
「いい風。」

「ここ、見つけた時から誰かに教えたくてさ、でも学校のやつわざわざ図書館に連れてくるほどでもないし‥」

「それで私に。ほんときれい。」



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