youth!!
女子戦争!!
8
次の日の放課後。
私たちは県立見晴ヶ岡高校の前にいた。
「やばいなんか緊張してきた‥」
「ここまできたんだから!ほら勢いでぽーんと行っちゃえば大丈夫だから!」
「ぽーんってなによ!」
私たちはとりあえず校門横の警備員さんに話をつたえる。
「なので‥生徒会の方にお会いしたいのですが‥」
警備員さんは優しそうなおじさんで、あっさり通してくれた。
「生徒会にはもう連絡いれたから。入口入ってすぐの階段を最上階まで上に登って、すぐ目の前が生徒会だよ。」
「ありがとうございます!!」
優しい人でよかった‥
私たちは正面玄関から入り、階段を上がって行く。
「ねぇ‥めっちゃ見られてない?」
「そりゃそうでしょ。他校だもん。しかもこの制服。目立つよね。」
「女子の目が怖いよぉ‥」
「しっ!声がでかいよ。」
と、その時
「ねーねー、君たち。見晴ヶ岡女子でしょ?どこ行くの?案内するよ。」
チャラい男の子2人組が話しかけてきた。
「結構です。」
美保が冷たく断る。
すると2人は山田さんに向かって言う。
「君ほんと可愛いね。メアド教えてよ??それくらいいいでしょ?」
そう言ってそのまま歩きだそうとした山田さんの腕をつかむ。
山田さん、やっぱ可愛いもんなぁ‥
って感心してる場合じゃなくて!!
ばか!山田さんに触ったりしたら‥
男子の手を振りはらって
制服の袖をパッパッと払いながら山田さんが呟く。
「汚い手で触んなよ。ブサイク。」
あーあ‥でたよ。
潔癖性の彼女に触った方が悪い。
美保は隣で超爆笑してるし‥
るりちゃんはもはや苦笑いだし‥
とにかくやばいと思った私は山田さんの腕を引っ張って階段を駆け上がる。
なんでも山田さんが友達と認めた人には腕をつかまれようが髪をさわられようが平気だけど、それが知らない人となると途端吐き気をもよおすとかなんとか言う本人の言い分。