youth!!


というわけで‥

県立見晴ヶ丘の前にきた私たち。


「お祭りのスタッフさん探してまーす。」
「ご協力お願いしまーす。」

必死にビラ配りをする私たち。
でも手応えはない。



そうだよね‥生徒会長さんは必死に宣伝してくれてたみたいだし、やりたい人はとっくに参加してくれてるよね。


そして相変わらず一部の人からは冷たい目で見られる。

と、その時‥

「なっちゃん!!」
ちょうど校門からでてきた海くん。

「海くん!」

「そっちもテスト終わったばっかだろ?すごいね。」

「うん。そろそろ協力者の募集も締め切って準備開始したいから。あと五人なの!お友達でいないかな?やってくれる人。」
「うーん‥どうだろうな‥」


とその時。

校門からでてきた1人の女の子が海くんに話しかけた。

「海。どうしたの?」

「あ、明日香。あのさ、これ、やってくれないかな?」
そう言って海くんは私からビラを一枚取るとその子に渡した。

「あ、お祭りの‥まぁこの日だけなら‥」

「ほんとに!?サンキューな明日香!」
そう言ってその子を手をつかむ海くん。
その子は少し顔を赤くする。

「にしてもどうして海が?」

その子がそういうと海くんは私の手をひっぱって引き寄せる。
「この子‥お祭り実行委員やってて‥俺の彼女。人がいなくて困ってたから。」

「‥ふーん。そっか。」

私もとりあえず頭を下げる。
「ありがとうございます。」

そしてその子はスタスタと歩いて行ってしまった。


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