youth!!
「あの‥ね‥私、ほんとはまだ海のこと好きなの。」
突然の告白。
驚いてなにも言えない私。
「私、バイトしてたでしょ??」
「あ、はい‥」
「あれね、お父さんが入院しちゃって当分お父さん働けないし入院費がかさむわで‥下にも兄弟いるからバイトして少しでもお金ためようってことで‥」
「そうなんですか‥」
「それでね、お父さんが倒れたのが私たちが付き合いはじめて半年くらいたった頃だった。私は海にそのことを言えなくて‥毎日バイトとお見舞いで忙しくて、海とのデートも全部断って、学校も時々休んだり‥放課後ももちろんすぐに家に帰ったし。」
私には想像もできない世界。
私はまたなにも言えなかった。
「海はね‥怒らなかったけど、でも私のこと寂しそうに見てた。でもその時はお父さんのことでいっぱいで‥海は優しいから待っててくれるってどこかで安心してたんだよね。
それで、ある日言われたの。明日香、なにがあったの?最近おかしい、って。
でも私、海に心配かけたくなかったしそれに全てがお父さんのせいになるのも嫌だったから何も言わなかったの。
俺に言えないようなことなのかよ!俺にだけは‥ちゃんと話してほしかった。
そう言われて‥
それで‥私それ以上海に寂しい思いさせるのが嫌で、海といるのがつらくて別れちゃった。」
「雪村さん‥」
「海に、全部話すべきだったのかな‥?」
「‥わかんない‥」
「海のこと大好きで‥忘れられなくて‥だからあなたがすごい嫌なやつだったら思いきり意地悪してやろうと思ってたのに‥笑顔が可愛くて、元気で、それにお祭りのこと頑張ってて、すごくいい子だったから、私‥」
涙をながす雪村さん。
どうしたらいいかわからず、なんとか言葉をしぼりだす私。
「海くんが‥そのこと‥私に、言ってたの。元カノのこと後悔してるって‥」