youth!!
「でもさ、こういう時くらいは‥」
「海はなんにも知らないからそういうことが言えるんだよ。」
明日香が珍しく声を荒げる。
「‥なにかあったの?」
明日香は黙りこむ。
「ごめん‥いろいろあるよな。俺もう彼氏でもなんでもないのに‥無神経だった。」
すると突然明日香が話しだした。
「私のお父さん‥入院してるの。」
「え‥」
「お父さん入院してるから、私、お見舞いとバイトで精一杯で‥あの時もそう。」
「もしかして、あの時明日香が俺に言えなかったことって‥」
「うん。このこと。結果そのせいで別れちゃったけど、でも私それをお父さんのせいにしたくない。」
後悔の念がこみあげてくる。
俺‥なんにも知らなかった。
気づいてあげられなかった。
明日香は1人で苦しんでたんだ。
「‥ごめん。俺なんにも気づいてあげられなくて。」
「いいよ。終わったことだし。」
淡々と答える明日香。
「でも俺‥ほんとごめん‥」