youth!!
「海に心配かけたくなかったの。それに私、海は優しいからなにも言わなくてもずっと待っててくれると思ってて‥」
「ごめん。俺、自分勝手で。あの時、明日香がなにも話してくれないことがムカついて‥ほんと子供だった。」
ほんとに自分に腹がたつ。
だって、これ、俺が勝手にムカついて別れたようなもんじゃん。
明日香は俺のこと信じて、想ってくれてたのに‥
と、その時。
「海。私たち、やり直せないかな?」
「明日香?」
「私‥まだ海のこと好きなの。」
「ごめん‥俺今彼女いるから‥」
なっちゃんの顔がうっすらと頭に浮かぶ。
「知ってるよ。有名だもん。でも、あの時、別れた時、海はたしかに私のことが好きだったよね?」
「うん。」
「お父さんの入院がなければ私たち今も付き合ってた。そう思わない?」
「うん。」
「それだったら‥また私と付き合って。」
「でも‥ごめん。やっぱそれはできない‥」
「海!お願い。あの時、私1人で苦しかったの。やっとそれを海に言えたの‥私には海が必要なの‥」
必死で訴える明日香。
俺にはなっちゃんがいる。
でも‥
あの時、明日香にしてあげられなかったこと、今ならできるんじゃないか。
俺が子供で、なにも気づけなくて、その分苦しんだ明日香に俺、なにもしないままでいいのかな?
‥いいわけない。