俺様彼氏と女王様。
それでも信じようとしないニーナさん。



もうめんどくせぇ。



「キレイな爪。これ、偽物?」

「つけ爪…。」

「そ。」



俺はニーナさんの指を掴んで自分の顔に持ってった。



「待って!!何するの!?」

「俺、マジだから。こんくらい簡単。」

「イヤ!!ダメ!!」



つけ爪の堅さと鋭い角。



少し痛い…。



「イヤ~!!」



泣き出すニーナさん。



ヒリヒリする右頬。



「痛いよニーナさん…。何でこんな事するの?」

「何で…。顔…イヤ~…。」

「明日から仕事どうすればいいの?代わりに撮ってくれる?」

「ごめっ…。ウソ…ヤダぁぁぁぁ!!」



大粒の涙がとめどなく流れてる。



寧音のがもっと辛かったはず。



だから俺はあんたを許さない。



< 97 / 712 >

この作品をシェア

pagetop