桜色の空の下で
急いで家にもどると
お母さんは仕事に行って
すでにいなかった。


おじいちゃんは
今日おばあちゃんの
付き添いのもと検査。



とりあえずあたしはケータイを
持って家を出た。



それにしてもあの子のどっかで
見たことあるんだよね。



っていうより誰かに
似てるって感じする。




『ありがとう。』



「どういたしまして。」



駅に戻るとお礼を言って
カギを返した。



「俺のことわかんないでしょ?」



あたしはうなずいた。



制服を見る限りあたしが
通ってる高校の次の駅の高校なんだよね。



「今日新学期で学校午前中だろ?」



確かめにどこの高校も同じだけど。



「そん時俺のこと教えてやるよ。
それまでカギ持ってて。」



あたしはなんで約束したんだろう。
これがあたしの波乱の始まりだったんだ。











「明梨!」



学校に着くと仲良しの美亜が
駆け寄ってきた。









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