A stellar miracle.
「着れた?奈留」
李南がそう私に問いかける。
「着れた、着れたさ。けどね…」
「じゃあ見せてねー」
「え、ちょっ!」
『いいよ』なんて言ってもないのに李南は覗き込んでくる。
「え、可愛い!似合ってる!」
「案外奈留、そっち向けなんじゃないの?」
深雪まで言うもんだから、もう何も言えない。
「ちょっと止めてよ」
「お世辞なんかじゃないけど、ほら、ウィッグかぶったら…」
金髪に近い茶色の腰まである長い髪。
それを被って、深雪が持ってたメイク道具で少しだけメイクしたら、
「……ちょっと、李南」
「うん、……ヤバいよ、可愛い!奈留!」
「……まともになった…!」
言われなきゃ、絶対に私だってわからない。
そんな自信がある。