A stellar miracle.
「……奈留、」
「じゃ、私は宣伝がてらに歩きまわるから、そのついでにこの服を洗ってくるね」
私は、なんてツイてないんだろう。
ねえ、私は怖くてたまらないよ。
あなたと、一緒に居られなくなったら。
一緒に、笑いあえなくなったら。
だったら、もう。
『好き』って言わない方が、いいのかなって。
「……」
スマホを取り出し、私はラインじゃなくて、メールを送る。
ある、―――人に。
送信した瞬間に、
「…あ」
彼が。
―――前方から、彼が来る。
「…っ」
もしも。
「ははっ、馬鹿じゃねーの」
――――もしも。
「んなこと言うなよ、都筑」
彼が私に気付いてくれなかったら。