A stellar miracle.
クラスの方の準備をしていたら、こちらに手が出せなくなってしまって、5日前からほぼすべての空き時間を費やして、今日、たった今完成に至った。
みんな、笑ってる。
正直くじけそうになったこともあるし、『委員長だからって、なんでこんなにしなきゃいけないの』って思ったこともあった。
楽しいはずの文化祭の準備なのに、みんなが思ったように動いてくれなくて、自分の力の無さに辛くて投げ出したくなる時もあった。
頑張ってよかったって。
そう思った。
頑張れたのは、
「…よくやったじゃん、安達」
「…っ!…―――ありがとう、都筑」
―――彼がいたから。
彼は、都筑 彷徨【つづき かなた】
同じクラスで、サッカー部に所属している男子だ。
そんな彼に私は、―――恋をしている。
この、文化祭の準備を始める前からずっと、密かに彼に想いを寄せていた。