A stellar miracle.
都筑はそれだけを言って私のところから去って行った。
「私たちの出し物も、なんとか旺華祭【おうかさい】に間に合ったし、もう何も心配ないね!奈留ちゃん」
ニコニコしながらこちらを向く、クラスメイトの李南【りな】。
彼女も“旺華の天才フォトグラファー”と呼ばれ、さまざまな行事にはいつも出向いている。
そんな彼女も忙しいながらに担当じゃないことも手伝ってくれて。
「ありがとう、李南」
「何言ってるの!クラスのことなんだから、手伝うのは当たり前だよ」
こんな李南が好きだ。
3年になって、初めて同じクラスになったのだが、本当に彼女は素敵な人。
尊敬できる人だ。
「もう!李南ったら邪魔して!」
「え、何か私したかな?深雪【みゆき】」
深雪は、彼女…李南の友人で。
李南繋がりで私も仲良くしてもらっている。
そんな彼女はニヤニヤしながら、
「奈留の愛しい“彼”がいたのに」
「バッ…、もう!深雪!」
「知ってたけど、どこか行ったから良いかなって」
へへへっ、と笑う李南は本当に可愛い。
素敵女子で、羨ましく思う。