愛 ~③巻~

忘れられない

どれだけ泣き続けたんだろう?

長い…長い…時間。

何時間なんだろうね?

『龍っ…』

私は宮先の服を握り締める。

私は…一人なんだ…。

側にいてくれる人がいないんだ…。

龍…。

「倉井…あのな龍はな…」

やだっ…。

『いいっ…言わなくて良いから…お願いだから…言わないで…』

龍の話をしないで…。

溢れてきそうになる…。

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