8時間目

出会い

中学二年生になってすぐ、
新しいクラスになって間もない雰囲気に私はあまり馴染めていなかった。

窓の外には、
少し散りはじめた桜の木の下に、真新しい制服を着た一年生の姿があった。


ついこないだまでは、
一年生だったんだよなぁ…

一年間、あっという間だったし…
もっと青春が待ってると思ってたのに。
そんな甘くもないのか。

そう思いながら、窓の外を眺めていた私に、

「かえ！授業始まるよ‼
新学期早々、先生に怒られてどーすんの？」

と、親友の美香が声をかけてきた。


私たちは急ぎ足で教室に向かう。

「次、何の授業だっけ？」


新しい時間割、まだ把握できてないんだよね…


「社会だよ、ほら、新しく来た三組の先生の…。
ほら、後ろにいる先生。」